Super-EBC Fujinon 45mmF4 FUJIのカメラでオールドフジノン(File24)

ライカレンズはM型ライカで、ニッコールはニコンボディで。ピュアブレッドへの憧憬はいつの時代も止まらない。そこで今回は、富士フイルムの現行ボディに、オールドフジノンを合わせてみた。富士フイルムつながりのオールドレンズ撮影である。

富士フイルムはフィルムメーカーとして名を馳せたが、古くからカメラ・レンズメーカーととしての側面もあった。今回用意したレンズは、富士フイルムTX-1用のスーパーEBCフジノン45ミリF4だ。TX-1は1998年に登場したパノラマレンジファインダー機だ。富士フイルムとハッセルブラッドの協業により、日本国内では富士フイルムからXT-1として、海外ではハッセルブラッドからXpanとして登場した。通常撮影が24×36mmであるのに対し、TX-1は24×65mmというパノラマ撮影が可能だ。長辺方向が35ミリ判の2倍ほどあるが、これはTX-1用レンズが645判のイメージサークルをキープしているからである。

本レンズは富士フイルムX-T1に付けると45ミリ×1.5倍で35ミリ判換算67.5ミリ相当だ。中判レンズをAPS-C機に付けているようなものだから、レンズの中央部分だけで高画質な撮影が可能となる。四隅まで緻密で甘さがなく、整然とよく写るレンズだ。年数的にオールドレンズ扱いのレンズだが、1990年代後半の製造だけあって、コントラストの付き方といい色ノリといい、デジタル環境でも安定感がある。懐かしのフジノンを現行Fujiボディで楽しんでみよう。

 

TX-1/2用のレンズだけでなく、ハッセルブラッド名義のXpan用レンズも装着可能だ。

 

X-T1 + Super-EBC Fujinon 45mmF4 絞り優先AE F4 1/1400秒 -0.67EV ISO200 AWB RAW
褪せた赤いペンキを叙情的に捉えている。開放ではうっすらと背景がボケる。

 

X-T1 + Super-EBC Fujinon 45mmF4 絞り優先AE F5.6 1/75秒 -0.67EV ISO200 AWB RAW
日の射さない環境でのカットだが、ドラム缶の青いペンキが存在感を持って伝わってくる。

 

X-T1 + Super-EBC Fujinon 45mmF4 絞り優先AE F4 1/900秒 ISO200 AWB RAW
順光でのカット。背景の黄色いイチョウはもちろん、建物の赤みにも濃厚さが感じられる。

 

X-T1 + Super-EBC Fujinon 45mmF4 絞り優先AE F4 1/950秒 -1.33EV ISO200 AWB RAW
逆光でフレアを入れ込んで撮影した。真逆光のわりにシャドウは思いの外締まりが良い。

 

 

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