Yashikor 5cmF2.8 Lマウントレンズのお作法(File29)

ライカL、もしくはL39と呼ばれるマウントは、39ミリ径のスクリュー式マウントだ。元々はバルナックライカのマウントだが、構造がシンプルなため、世界各国のメーカーがこぞって採用した。こうした非ライカ製のLマウントレンズはノンライツと呼ばれ、日本製のノンライツレンズも数多ある。ここで取り上げたヤシコール5センチF2.8もそうしたレンズのひとつだ。

さて、このLマウントレンズをマウントアダプター経由で使う際、2通りのスタイルが考えられる。ひとつはLマウントのマウントアダプターを使う方法で、オーソドックスな装着スタイルだ。もうひとつはライカMマウント化する方法である。LMリングでLマウントをMマウント化し、その上でライカMマウントアダプターに装着する。少々込み入った装着方法だが、メリットはふたつある。まず、ライカMマウントはバヨネット式マウントなので、レンズの着脱がスクリュー式よりもスピーディーだ。そしてもうひとつは、ライカMマウントならマクロアダプターが使用でき、レンズの最短撮影距離を超えて接写が可能だ。LマウントレンズをMマウント化すると、レンズの利便性がアップする。これはおぼえておきたいテクニックだ。

このセットアップで試写してみると、無限遠から近接まで問題なく撮影できた。マクロアダプターL/M-S/E Mを繰り出せば、レンズの最短撮影距離のおよそ半分程度でのマクロ撮影が可能だ。Lマウントレンズはレンジファインダーカメラ用で、撮影距離が70~100センチ程度とかなり長い。マクロアダプターで接写できるのは大きなアドバンテージと言えるだろう。

 


ヤシコール5センチF2.8の最短撮影距離は約1メートル。KIPON L/M-S/E Mのヘリコイドを繰り出すと、さらに寄ることができる。

 


Lマウントのヤシコール5センチF2.8にKIPON製LMリングを装着。LMリングはレンズの焦点距離ごとに3タイプ用意されているが、マウントアダプターで使う際はどの焦点距離でもかまわない。

 


α7II + Yashikor 5cmF2.8 絞り優先AE F8 1/1250秒 +0.7EV ISO100 AWB RAW
フードなしで撮影したところ、右側から強いフレアが差し込んだ。オールドレンズならではの味わいのある描写だ。

 


α7II + Yashikor 5cmF2.8 絞り優先AE F2.8 1/2500秒 -1.3EV ISO100 AWB RAW
開放で前ボケを活かしながら船溜まりを撮影する。硬くなりすぎない温厚なシャープネスがひなびた雰囲気によく似合う。

 


α7II + Yashikor 5cmF2.8 絞り優先AE F2.8 1/1000秒 ISO100 AWB RAW
マクロアダプターを繰り出し、レンズの最短撮影距離より短い距離で接写する。大きなボケが圧巻だ。

 

α7II + Yashikor 5cmF2.8 絞り優先AE F8 1/500秒 ISO100 AWB RAW
全般にあっさりした色合いのレンズだが、順光環境での撮影なら力強く発色してくれる。

 

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