CONTAX645-EF AF コンタックス645の銘玉が甦る(File35)
コンタックス645というカメラをご存知だろうか。1999年に登場したAF中判カメラで、レンズはカールツァイス製がそろっていた。フラッグシップ的なカメラシステムゆえに、当時のレンズを手放さずにいるカメラユーザーも少なくないだろう。そんな人たちに朗報だ。KIPONからコンタックス645用のマウントアダプター、CONTAX645-EF AFが登場した。EOSボディに装着することで、コンタックス645マウントレンズがAFで使えるのだ。
EOS 5D Mark IIでCONTAX645-EF AFを試したところ、装着したレンズがAFで動作し、絞りはボディ側でコントロールする仕様だった。レンズ側の絞りリングは効かないので注意しよう。また、マウントアダプター側面のボタンを長押しすると、AF/MFの切り替えが可能だ。MF時はフォーカスエイドが使えるので、手動でも精度の高いピント合わせが可能だ。
さて、オールドレンズファンはミラーレス機を使っていることが多いはずだ。CONTAX65-EF AFをα7シリーズで使うときは、KIPONのEF-S/E AFを併用する。CONTAX65-EF AFとEF-S/E AFを2段重ねにして装着するわけだ。この組み合わせだとAFが効かないのだが、自動絞りのMFでコンタックス645レンズが使える。絞りコントロールはボディのダイヤルで行う。絞り値がEXIFに反映されるので、画像管理という観点からもこのセットアップはおすすめだ。
今回はα7IIにディスタゴンT* 45ミリF2.8を付けて撮影した。オリジナルボディのコンタックス645に装着した場合は、35ミリ判換算28ミリ相当の広角レンズだ。35ミリ判フルサイズ機のα7IIだと35ミリ判換算45ミリ相当となる。中判レンズを35ミリ判フルサイズ機で使うと、レンズのイメージサークルの中心部のみを使って撮影することになる。ツァイスレンズの中心部だけを使うため、隅々までシャープな仕上がりだ。また、階調がリッチで立体感に富んだ絵作りも良い。コンタックス645のレンズは別格だと改めて実感する。銘玉の復活は、オールドレンズファンにとって何よりもうれしい話だ。
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